オカルト分野というのはあいのほしでは取り上げて来なかったわけですが、それと言うのも私に知識や経験がないからでございます。そういう不思議な現象そのものには肯定的な立場をとります。霊能、超能力、魔法、異世界、タイムリープ、宇宙人など様々な題材がありますが、それらの報告には当然二種類の体験が混在しておりまして、一つは本人の意識の中でのみ起きている幻覚的体験と、もう一つは他者とも共有し得る実体性を伴った体験とがあります。将来科学的に証明し得るのはいわゆる実体性を伴う体験のみなので、本人にしか分からない幻覚的体験は除外するべきかと言いますと、そうとは言い切れない場合もあります。私が思うに、その体験の中身が何であれ、その人が周りから「最近良い意味で変わった」とか「立派になった」と言われるような、要するに人間性の成長が見受けられるなら、その体験は調査に値すると思います。逆に、たとえ実際に異世界に行ったような場合でも、結果として一般人のオカルトに対するイメージと大差ないような「怖い話」や「ホラー」で片付けられるような体験は、スピリチュアル的には価値がないことになります。とはいえ、オカルトに全然興味のない人がいきなり宇宙人に遭遇したりしたら、その体験がその人の人生テーマであるという場合もあると思います。どんな体験であっても、自分のものの見方が広がり心が豊かになる方向に生かそうとする態度が一番重要であるという点では、他のどの分野とも同じであると言えるのではないでしょうか。興味本位とか面白半分と呼ばれる態度で関わろうとすると危険であることは言うまでもありません。