哲学で日常にまつわる卑近な話が一段低く見られる傾向があるのと同じように、精神世界で生活を改善するツールの話が低く見られるのを目にすることがあります。難しい理論を理解できるのは立派だと思いますが、一方でそれが日常生活に生きて来ないのは残念だと思います。どういう生き方が理想なのかというような話を聞かされたこともなければ、人生のお手本になるような人に会ったこともない、いわゆる一般人にとっては、霊的に正しい生き方が出来ないのは当たり前の話です。何が正しくて何が間違いなのか誰も教えてくれないのですから。ところが、いわゆるスピリチュアルをそこそこ学んだ人が、一般人とさほど変わらない生き方をしているとしたら、それは残念な話ということになってしまいます。結局、理論ばかりでツールがないからだと思うんです。例えば、いつも気分よくいるために、人に嫌なことを言われたりされたりした時に軽く受け流す方法というのは、ツールです。あまりスピリチュアルに聞こえないし理論理屈もありませんが、大事なことだと思います。人に親切にとか、笑顔を絶やさないというのもツールです。しかも知ってるのと知らないのとでは大きな差が出るツールではないでしょうか。私個人の意見でしかありませんが、こうした普遍的な価値のあるツールを自分で実践し、人にも伝えるというのは、理論理屈を頭で理解する以前に優先されるべきことだと思います。