いわゆる思春期が終わるまでの教育環境が一生に渡って影響するというのは、まあ一般的に同意される見方だろうと思います。だからこそ、家庭によっては学校選びを真剣にやるのではないでしょうか。で、とりわけ何が大事かと言ったら、どんなに優秀でも倫理観に欠ける人間になったらすべてが台なしという訳で、いわゆる道徳教育が一番だと結論されるのではないでしょうか。小中学校には道徳の時間がありますけど、ないよりはましという程度で、あまり力を入れていないのではないかと思います。巷には注目を集めることで若くして成功者になり、お金の力で好きなことだけをする自由と楽しい生活を手に入れた、というような論調の発信で溢れております。そういう発信があまりに多いので、若い人たちがそういう価値観を刷り込まれてしまいます。最近のスピリチュアル業界も、これがまた同じような論調の発信で溢れております。いわゆる過去世やご先祖様の「自分さえよければいい」という思いがどれくらい溜まっているかは人に依ります。だけど多くの場合、自由に好きなことをやればいいと教わったら、まずは業の思いから来る自分だけの楽しみを求めようとするに決まってます。すると中年になって本心が目覚めて来たとしても、例えて言えば若い頃の好き放題の後始末で一生終わってしまう感じになりかねません。伝統的に霊的な知識は四十歳を過ぎてからという考え方があったのは、昔の人は思慮深かったからだろうなと思います。業の思いと本心の区別が付かなければ、人生はあらぬ方向に行ってしまいます。若い頃にいい本を読むことももちろん必要ですが、一番いいのは本心そのままを生きている人に出会うことです。もしそういうチャンスを与えられたなら一生大切にしないといけません。