個別の自分というものは本当はなくて、私が私と思っている私と、あなたが私と思っている私は同じ私、実は人類全体いや宇宙全体で一つの私であるとしたら衝撃的ではないでしょうか。しかし、そのまさかが真実という訳です。「私はあなた、あなたは私」という考え方はそれこそ大昔からあって、二人でペアを作り、お互いに目を見つめ合いながら「私はあなた、あなたは私」と言うといったワークをやらせるティーチャーさんもいたりしますが、それを裏付ける理由と言うか証拠がなければ、ただの哲学で終わってしまいます。金属元素が光を吸収し、その後だんだん放出するのと同じ原理で、魂が肉体に宿るというのは霊の光を体が蓄えて、だんだん光が放出されると体としては死を迎えると理解することも出来ます。光が一時的に閉じ込められることで、個別の知覚が発生するという驚きの仕組みです。もちろん人間としての私たちが、あなたと私が同じであると悟るための順路は用意されてまして、第一段階はパートナーや親子の愛情を通して与えられるのであります。自分の命よりも誰かが大事だと本当に思う真の愛情というのは、人間が利己的な個人だとすると論理的にあり得ないことなので、私とあなたが同じであることの間接的な証拠になるわけです。次の段階は、誰かが考えたり記憶したりしていることを、完全ではないにしろ分かるようになる能力の発現として与えられます。もちろん簡単に与えられることはありませんが、過去の覚者を調べれば、こういうことは本当に起こることが分かります。それはあなたと私が同じである本格的な証拠になる訳です。