自己肯定感を高めるというような話が、スピリチュアルに限らず広く語られるようになって来ていて、いいことだと思うんです。なんですが、スピリチュアル業界では、相対的な自己肯定とほんとの自己肯定を分けて語る必要があるように思います。「これがこうだから自分は素晴らしい」式の、何かしら理由や条件があっての肯定が、相対的な自己肯定であります。理由が何であれ自己否定感が強い人は、まずこのステップから始めるのが真っ当だと思います。どんな小さなことでもいいから自分のいいところを毎日十個ノートに書く、というような方法がそれです。自分の考え方の癖に気づくためにやる必要があるわけです。次のステップは、自分の欠点や過ちを受け容れる、自己受容というやつです。これはもちろん、自分の欠点を肯定するという意味ではありませんので注意してください。自分に欠点があることに気付いてそういうものとして認める、可能な場合には過ちの償いをする、その上で自分を責めないというのが、ここで言う自己受容の意味です。で、最後のステップは、純粋無垢な性質が自分の本心であることに気付き、そういうものとして現実を生きて行くというものです。そうなって初めて、スピリチュアルで言う自己肯定が出来たことになります。インスピレーションを与える存在とか言いますが、一挙手一投足が人に良い影響を与えるような状態に、私たちはなれる可能性があるのです。