精神世界では、最終的に成功や完成に至るのは多くて百万人に一人くらいです、というような話が大真面目になされます。百万分の一以下と言ったら、科学的には偶然とか無関係と結論されてもおかしくない確率ではないかと思うんですが、それを誰もオカシイと言わないんであります。方法論を提唱するなら、少なくとも二割以上の成功率を実証して頂きたいものです。スピリチュアルに限らず、あまりに遠くにある目標を見ていますと、目の前にある現実が目に入らなくなってしまい、何も手に付かなくなってしまう傾向が私たちにはあります。ましてや雲を掴むようなスピリチュアルな話は、現実から目を背ける理由になるというのは、昔からよく言われていることであります。まったく実績のない新しい方法論や、最後どうなるのかよく分からない哲学が、この業界には溢れております。人生どうなったって構わないという人が、そうしたものに賭けてみるというのもアリですが、もちろんそれを説いているティーチャーさんが責任を取ってくれることはありません。選んだ責任は全部自分という覚悟が必要であります。無駄に終わってもそれはそれで面白いと、それくらい軽い気持ちでいられるならいいだろうと思います。実際、精神世界というのは一種の賭けというのが事実なんだろうと思うんであります。命のすべてを賭けなければ成功は難しい。現実を見るというのは難しいことです。そんなワケであいのほしでは、一気に高みを目指すよりも一歩一歩着実に積み重ねて行くような方針に、ある種の転向をしたんであります。