若い頃は常識に囚われないのと常識外れなのを一緒くたに考えていて、単にやんちゃで大胆な人をかっこいいと思ったりする、まさに若気の至りといった感じです。かといって世間で常識とされるのは、社会人になったら新聞を読むべきだ、遺伝子解析の分野が有望だ、やれ人工知能だ、火星移住計画だと、要するに最新情報に目を光らせて流れに乗れば成功できる、というような話ばかりではないでしょうか。常識外れであろうとしても、一般常識的であろうとしても、スピリチュアルな道からは遠のいてしまいます。スピリチュアル業界の中ですら、霊性と性格の良し悪しは全然無関係であるとする教えが昔からあるのですから、個人的にはどうしたものかと思っています。もちろん正しい人間の生き方というのはあるんであります。それが分からないままスピリチュアルな道に入ると、結果的にやっぱり誤った方向に行ってしまうように見受けられます。自分さえ良ければいいという人間感覚は根深いんであります。人に感銘を与えるどころか、一般人よりも自分勝手な印象を与える人間になってしまったりします。やっぱり若い頃に正しい生き方をしている人に出会えることが決定的に重要なんじゃないかなあと思うんです。そうでないと、よっぽどの上根でもない限り、人生どういうことなのか分かるはずもありません。スピリチュアルな常識というようなものはあり、人間社会の観点からすると損をするように見えるのです。霊的な生き方こそが一番得な生き方なのですが、私たちはそれが分からずにいるのです。見返りを求めずに世のため人のために最善を尽くす、というのが入り口になりますが、見本を見せてくれる人がいない限り一人でやるのはとても難しいことだと思います。